短歌 | ダストテイル-短歌と散文のブログ-

短歌

去年の短歌

今年はじめというか去年ツイッターで作った歌をまとめました。
これでおそらく、題詠100首以外の短歌練習はもうおしまい。

よろしければお読み下さい。


          ひのくれ

帽深く被りて出づる鉄芯のそこゐまで冷えが刺さりゐるらし 

まうゐないこゑばかり聴くゆうぐれのday dream believer ここにゐて

あをぞらに雲のかたちのたましひが浮いてゐる小説を思ひき

曇天の奥に数多の死者ありて我は一匙の塩を舐めをり

終ののちわづかにみづを含まれて運ばれゆきし祖母の躰よ

不穏かすかに肌に冷えをり来年は明けなのか暮れなのかこの国は

なべてしづかなこの町の暮れ人びとは騒がしき風やむを待ちゐて

なにもかも記憶になりて消えてゆくとほざかるヘッドライトのあかさ

紅葉ひとひら手にかかりゐて剥がさむとすれどわづかに残る湿りは

手を合はせて祈るのだといふひのくれはかすかに闇を垂らしていつた

よいお年を

それではみなさん、よいお年をおむかえください。
どうも歌ができすぎてしまって、一部ここにアップしておきます。

今年一年ありがとうございました。
住所録とかを探すのがもう疲労困憊のため

年賀状に関してはご勘弁下さい。


           晩鐘

深々と国文学の廃刊のあなたはきつとどこにもゐない

まうきつと映画の終はりを待つこともなくなつてゐて深き黄昏

どのやうな死が(水鳥のさざめきの消えるみづうみ)来るのだらうか

うすぐらい死を知りましたたれもたれも名前を思ひ出せないやうな

夢だつたこと眠ることキッチンでいくつかのパンケーキを焼くこと

言葉がさう まう消えさうならうそくのいつだかのささやきに変わつて

かうやつて弱者になつてゆくのかい小糠雨降るバス亭にゐる

舟がでるまえにあなたは去つてゐて何を言ひ残したのかぼくは

俺は社会の底辺にゐて、さやうなら こんなところに卵を落す

間違へる余地なく生きてゆきたいと柱時計の夜十一時


短歌時評

純響社 「短歌時評」が更新されました。

http://junkyosha.com/jihyo/06.html

歌の話を歌人に向けて書くというコンセプトにしたために、文体が通常の時評形式になりました。

ですます調になれてきた方は読みづらいかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

なお、第一回で述べておりますが、このブログでご反論いただいたりご意見をいただいたりしても、
私自身が委託を受けて純響社さまよりお仕事という形でいただいているものですので、

個別に詳細にご検討させていただくことができません。

お礼ぐらいになるかと思いますが、その辺のご事情はぜひご斟酌ください。
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