夏ははかない断片だった笑うときあなたはすいかみたいに割れた

笹公人先生の本が二冊出ていますので、ご紹介をば。

一冊目が、第三歌集にあたる

抒情の奇妙な冒険 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)抒情の奇妙な冒険 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
(2008/03/20)
笹 公人

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そして

二冊目が、
笹公人の念力短歌トレーニング笹公人の念力短歌トレーニング
(2008/04)
笹 公人

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笹短歌ドットコムが本になっています。

最近はまったく投稿できていませんが、1年前、やはりあの場で投稿歌を毎月チェックして、
どの歌が○でどの歌が×なのか、という経験をしたことが、自分の貴重な体験になっています。

最近は笹師範もお忙しいようです。


お知らせついでに、時期を逸した感がありますが、

笹井宏之さんの第一歌集『ひとさらい』

5月24日に九州で批評会が開催されます。

ご興味のある方はぜひ、加藤治郎先生まで


恥ずかしい名前で風が呼べるなら何度でもマリーンルージュと言おう

忍ぶために冬があるのは知っている知らない場所に雪は降るけど

簡単な抒情にやはり負けていて湯気が出る茶を茶椀にそそぐ


杖を持つ人をわずかに押しのけて階段をのぼる主義の春風

あいまいな記憶でいけばララだった名前の犬に花を供えた


クレゾールが消毒薬の名前だと気づいてしばし見た虹のこと

一基とか二基で数える原発の内部からひかりがすきとおる


わたしは喩など信じられないこの歌であられを雪に変えたりしない

オートマティックにつくられた詩がいま見える岸の向こうへ行けるかと問う

ふとぼくがわたしになってすこやかにコピー用紙を補給しにいく

低いところに水は流れるあなたからわたしのほうへ仕事がまわる

鈍痛は夜やってくるびしょぬれのサッカーボールが頭上を越える

鳩以上になれない鳩がわずかだけ羽毛を増やす初夏のひざしに

われわれはニートではなく湯豆腐を食道深く沈めてもいい

うつくしい集団になりたい男らしくありたいわたしは少し夢をみていた

塑像の頭部わずかに揺れるアトリエにはるかなる雷鳴がやって来る




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